昨年11月から、今年度の各町協力員の皆さんの公開授業が行われていました。タイムリーにこのブログ上で紹介する予定でしたが、それができませんでした。申し訳ございません。
そこで、今回の様似中での公開授業を皮切りに、できるだけ多くの協力員公開授業と各研究団体研修講座の様子を紹介していきます。
10月31日に様似中学校で行われた授業は、渡邊協力員による美術の授業でした。
今年度、協力員の皆さんには、「ルーブリック」を作成し、それを児童生徒と共有することにより、児童生徒が見通しを持ちつつ、さらに自分自身で目標を持ちながら授業に臨む「自己調整力」を生かすことができるようになるのではないか、との仮説検証を授業の行うこととした。
今回の美術の授業でも、ルーブリックの評価基準を以下の通り設定した。
A 他の人が納得する理由ができた。自分の文様に意味を込めることができた。
B 自分なりの言葉で理由をつけられた。
C なんとなく理由をつけられた。
として、本時の授業の流れとともに渡辺協力員と生徒で共有した上で授業を始めた。
前時に自分で作った作品をもとに、どのようにすれば意味のある作品になり、他の人にその意味を伝えることができるのかを個人で試行錯誤しつつ小グループで意見交流や検討を行った。
その後、時間をきめて、他の人の作品やワークシートに書かれた内容を見て歩く時間をとった。作品とワークシートを見たら、その場で付箋紙にアドバイスなどを書き記すことで、様々な作品やその文様の意味するところを交流でき、さらにそれを自分のその後の活動に生かす機会となっていた。
本時の授業での目標は、①紋様が作り出す作品の美しさ、偶然できた形をもとに形の効果を考え、心豊かに表現する構想を練ることができる、②他の生徒との交流も含めて、より好きな紋様の組み合わせを言葉にしてまとめることができる、であった。
生徒たちの様子から、偶然性だけでなく、他社からの評価や他者の作品を見て、自分の言葉で評価したことにより「作りたい」「試したい」「どうやったらこの形ができるのだろう」といった主体的な閑雅や学ぼうとする意欲につながっていた。また、ルーブリックを生徒たちと共有したことで、向上心を持った発言も聞こえてきた。
ルーブリックの共有の有効性を感じることができた授業でした。
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