令和6年1月9日(火)、新ひだか町立静内小学校を会場に、日高教育研究所・教職員研修センター研修講座(NIE教育)兼日高NIE研究会冬季学習会が行われました。
日高NIE研究会との共催による今年度の研修講座では、講義や演習、実践発表が行われ、北海道NIE推進協議会の方々や講師の先生を含め、12名の参加をいただきました。
【講義・演習】
日本新聞協会NIEアドバイザーの矢島勲先生(千歳市立泉沢小学校教諭)による講義「教師の感動を子どもたちに伝えたい」〜学級経営を支える新聞活用〜 では、
・新聞を教材化する6つの技術
・素材収集の仕方
について、新聞の記事や広告を実際に用いながら、お話をしてくださいました。
「子どもたちが何かを考え始めるきっかけになれば…」という矢島先生の思いは、模擬授業的な講義によって参加者自身も思考し共感する時間となったことで、より伝わったのではないかと思います。
【実践発表等】
えりも町立庶野小学校の杉山一彦校長先生からは、「始業式等での新聞記事の活用」「新聞を校内で読まれる工夫」「朝学習での活用」等について、日常の実践を紹介していただきました。
杉山校長先生の熱意と先生方のチャレンジ精神の融合によって、子どもたちが積極的に新聞を読み、自分の考えをもち、言葉で表す、という仕掛けを校内でつくり上げ、その成果が子どもたちの姿(読解力・要約力・語彙力・表現力の向上、等)に表れてきている、というお話は、大変興味深いものでした。
また、えりも町立笛舞小学校の鹿海圭吾教頭先生からは、小学校学習指導要領解説書における「新聞」関連記述についての説明がありました。
「総則」には、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行っていく上で、新聞を適切に活用することが重要であるということや、国語や道徳の指導においても新聞の活用について触れられていることが紹介され、「教育活動に新聞を」というNIE教育がもつ意味を再確認する機会となりました。
【指導・助言】
最後に、日高教育局義務教育指導班の中尾育夫主査より、「情報活用能力の育成と新聞活用」「新聞のよさを考える」という視点で、以下のようなご助言をいただきました
・情報活用能力の育成を図るために、新聞などの教材・教具の適切な活用を図ること
・「情報を与えられる」のではなく、「主体的に情報を集める」ことができる子どもを育成する。
・教師の伝えたい思いを伝えるためのツールとして「新聞」を活用する。
「新聞の良さは、”自動的に、毎日手元に情報が入ってくること”」と矢島先生がおっしゃっていました。
また、ある子どもは、「インターネットだと調べるのにあっちこっち行ったりしなきゃいけないけど、新聞は知りたいことがわかりやすい」と言っていたそうです。
教師も子どもも、新聞の良さを実感したときに、学習や生活に生かしていこうという主体的な行動となって表れるのだろう…そういう思いをもつことができた研修会でした。
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